若さに危機感を覚えた話

 

 昔から外に出るのが本当に苦手だ。

 どれくらい苦手かというと、外に出る予定があると誇張抜きで一週間前から既に憂鬱になるんですよね。

 とは言えいつまでもそんなこと言ってる訳にもいかないので、切らしていたイヤホンの補充のため家電量販店に買いに行くことに。

 別にアマゾンで買えば問題無いのだが、いい加減この出不精を何とかしたいので、外出修行の為にも直接出向くのが最善策。

 ただその日は週末で、昼間は混雑が予想される。 私にとって人込みに突入するなどは死に等しいので夜に行くことに、その点は妥協ですよ。

 それで肝心の店に行ったのは夜の7時24分、営業終了のおよそ30分前。

 土曜日だが営業終了間近の店内には客はまばらで、その中でイヤホンを探して店内を回っていると一人の客が視界に入った。

 高校生くらいだろうか、陰キャ感があるがどこか最先端な雰囲気の少年。

 そして彼を見た時に、心の中で『うわっ、若い』と率直に思った。 そして強い危機感を覚えたわけです。

 何がまずいって、これまで薄々感じていた『自分はもう若くない』という思考が事実としてハッキリと自覚…、いや突き付けられたからです。

 それと同時に、もっとしっかりしないと、こいつらの若さには全く太刀打ち出来ないということを直感的に理解した。

 正直、ショックだった。

 

 ただ一方で、その事実に今日気付くことができたのは僥倖だ。

 なぜか?

 私は、これまでずっと仕事でも恋愛でも最底辺でやってきた。 どれくらい底辺かというと、ポケモンに例えるならコイキングくらい底辺なのだ。

 これは一切の誇張などない、紛れもない事実である。 現に私は彼女いない歴=年齢の魔法使いの準引きこもりで、且つニート歴7年の猛者中の猛者だ。

 しかし私はここから真剣に逆転する。 ギャラドスに進化するのだ。

 そしてその大事を行うにおいて、これから競争していかなければならない連中の手ごわさを今日、身をもって実感できた。

 これで手遅れになる前に対策を練り、私は勝つことができる。

 と、思った一日でした。

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